島本町民のみなさん、こんばんは!

1月19日、都市計画に関する住民説明会の二日目に参加したのでレポートに加え、講評をさせていただきたいと思います。

冒頭に町長よりあいさつがありました。毎日のように意見があること、2,000を越える島本駅西地区の計画見直しの署名があったことを話され、それでも島本駅西地区については準備組合に協力しながら計画を進めていく、という表明がありました。

さて、講評を交えテーマごとにレポートします。
※()は指名された方以外の発言、または、不規則発言。

住民が都市計画を十分に検討するだけの情報が出ていない

質問:
人口減少社会を迎え、住宅需要はマイナスになる。空き家も増えている。経産相も国交省も中長期の人口推計を作成し、世代別人口の変化やインフラの老朽化など課題を指摘している。島本町においては30年40年後の人口推計が出ていないのではないか。用途地域や道路を作るだけが都市計画ではない。町長はどう考えているのか。
回答(町長):
島本町人口ビジョンにて2040年までの人口推移を示しており、それを基に様々な計画を作成している。総合計画においては、人口予測をしており、今後10年を見据えた計画を作成中。島本町は国の作成したデータや法律を基に政策を作成しているので、乖離しているとは考えていない。
空き家については、今年度実態調査をしており、調査結果を基に31年度には空き家等の対策計画を策定する予定。
質問:
人口推計があるなら、なぜこの場で出てこないのか。総合計画の審議会・ワークショップでも出ていなかった。多くの方が把握していないのではないか。
回答(町長):
人口ビジョンとして2040年までの総人口を計画しており、年齢別など詳細な資料は手元にないが、作成次第お示ししたいと思う。
質問:
第五次総合計画で出されても我々は検討できない。いますぐにとは言わないので、必ず示してほしい。
(人口ビジョンでは年齢3区分までの人口推移を出している。現在も住宅開発は進んでおり、島本駅西地区でさらに進んでいる。空き家も増えている。65歳以上の人口の割合も増える。それでも今後も住宅開発をするのかと聞かれているのかと思う。)
(行政の回答も「空き家調査をしている」「人口ビジョンを出している」ではなく、質問者の意図を汲み取ってほしい。行政の回答しやすいように担当者を入れ換えて細切れにして回答しているのではないか。だから町長に質問しているのだと思う。)
回答(町長):
人口減少は全国的なことである。今後空き家も増えていくだろうことは把握している。(人口が急激に増える恐れがある)島本駅西地区を開発することにより、ゆるやかに減少していく人口を補うことが必要だと考えている。その中で駅前という立地を活かし住環境が必要だと考えている。
質問:
今年度は災害の年だった。アンダーパスやマンボも何度も冠水したが、百山の関電グラウンド跡はどれくらいの面積で保水能力はどれくらいだったのか。五反田公園の下に調整池を作ったとのことだが、元のグラウンドの保水能力と比べるとどうなのか。
回答:
下流域に影響のないよう設置している。

質問:
五反田の雨水幹線は減災防災にどれほどの役割があるのか。
回答:
雨水対策については、大阪府の流域下水道に接続をして前島のポンプ場まで運び淀川に流す計画。その流域下水道の性能が48.4mm/hであり、本町の計画と同等である。なお本町が保有する山崎のポンプ上についても同等の性能である。

質問:
島本駅西地区の田畑の保水能力はどれくらいなのか、また、開発時に調整池を2ヶ所設け、合わせて6,000m3(リューベ)とのことだが、数字の根拠は何か。
回答:
大阪府と協議を行い、大阪府の計算式を用いて設定している。
流出係数が土地によって異なるので数字は把握していない。
(元の数字が分からないのに対策の数字が出るのはおかしい)
(そんな重要なことも調べてないで計画が出てきているのか)
(調べているなら数字を出してほしい)
手持ちがないので、後日ホームページ等で周知する。
(ホームページなんて普段見ないので掲示板に貼ってほしい)
広報の仕方は考慮する。

質問:
財政効果について支出を不確定要素があっても一定示すべき。
回答:
ホームページにバックデータが掲載している。昨日もわかりにくいと意見があった。

データとして情報が出ていないものが多いという印象は確かにありました。特に近年の台風や大雨によるマンボやアンダーパスの冠水は頻度が高く、平成24年の浸水被害も彷彿とさせることから、みなさんの意識は高いようです。
さらに人口推計については、昨年8月のタウンミーティングでも質問者が多く、行政の対応にみなが注目するところでした。
まさか、この期に及んで数字を出さないのは「喉元過ぎれ熱さを忘れる」の如く意図的ではないかと疑ってしまいそうになるくらいです。
参加者も言われているように、住民が計画を検討する上で、数字は重要な要素です。人口ビジョンのように出ているものがあるのであれば、参照させるなり、簡易版にまとめる等示せるはずです。
今後、行政が丁寧に対応できるかどうか、再度注目してみましょう。

町のコンセプトと都市計画に整合性がない

質問:
「みどりと調和したよりよいまちづくり」をうたっているが、「みどり」の定義とは?都市緑地法では都市農地は緑地として位置づけられている。町行政がいう「みどり」に農地は含まれているのか。
回答:
地区計画の中で緑化率20%を目標にしている。(そういうことを聞いているのではない、と言われ)都市緑地法の法規を後日確認する。

質問:
国交省は人口減少社会をふまえた良好な市街地形成における農との共生を理念としている。「みどりと調和したまちづくり」と理念は一致しているのか。
回答:
地区計画の中に農地保全ゾーンを設けており整合性が取れている。

質問:
国交省は生産緑地制度を変更し、農地の貸し借りを円滑にできるようにしている。島本町ではファミリー農園は生産緑地指定はしないと言う。国の政策と整合性がとれていない。
回答:
生産緑地指定しないのではなく、現在の形では難しいので、指定を受けられるように手続きを進めている。

質問:
島本駅西の農地と自然とが調和する環境が気に入っている。第五次総合計画にかかるアンケートでも「自然豊かな」環境を良いと思っている人も多く、少しでもその環境を残していくようにできないのか。
回答:なし

質問:
住民説明会で出た意見が今後の計画に反映されるのか。町民憲章にも「水とみどりの調和したまち」とあり、特に島本駅西地区は貴重であり他にない魅力がある。
回答:
みどりと調和したまちづくりを意識し、営農を希望される方には農地保全ゾーンにて営農を行っていただく。
(計画に反映されるかどうかを答えてほしい)
反映できるものがあれば準備組合と協議していく。
(これまでに何か反映したのか)
(反映したものを答えてほしい)
回答:なし

前のテーマで「行政の回答しやすいようにしないで質問者の意図を汲み取ってほしい」との声がありました。おそらく多くの参加者は株式会社フジタが作成した開発イメージ図(下図)を見られたのではないでしょうか。一見では「水とみどりに調和」しているようには見えづらいのですが、行政の回答はにべもない、といった感じですね。
提案書

都市計画に行政がどれほど関与できるのか

質問:
準備組合が計画する建物について町がどれくらい関与できるのか。
回答:
用途地域や下水道計画など都市計画として関与する。

質問:
地区計画の効果はどれくらいあるのか。準備組合への規制になるのか。
回答:
法律ではなく条例として設定する予定。

質問:
緑化率20%とは具体的にどういうことなのか。
回答:
大阪府区域マスタープランに沿って町の都市計画マスタープランを作成しており、それに則ったもの。

こちらも前テーマと同様、開発イメージ図に違和感を覚えている方が多い為に出てきたものではないでしょうか。また、緑化率20%にもピンと来ていない方も多いと思います。公園をどのように整備する、街路樹をどう植える、芝生を敷きつめる、など具体的に説明できないものかと思って聞いていました。ちなみに、緑化率はあくまで「目標」なんですね。。。

保育基盤は大丈夫なのか

質問:
保育の需要が増えることを懸念している。保育設備加速化方針は評価するが、保育士確保の具体策はあるのか。
回答:
平成28年度からは保育士資格を有する方が民間保育園に就労した場合、2年縛りで半年毎に50,000円を支払う。保育士の派遣を活用。直接雇用と派遣とで経費に生じる差額を時間あたり1,000円まで支払う。平成30年からは公立保育所においても臨時職員と派遣保育士の確保を予算化している。大阪府についても賃金を上乗せするような制度を設け、国府町をあげて対策に取り組む。
(町オリジナルの対策はないのか)
具体的な対策は検討している。
(小学校にも波及してくる。適宜柔軟な対応とあるが具体性に欠ける。対策をデータ化して提出してほしい。)

質問:
待機児童解消の目標を達成できない場合の補償制度はあるか。保育の需要がますます高まってくる中で認可外保育園がない。親としてはお金を払ってでも子どもを預かってほしいと考えている。また行政の対応も近隣自治体の保育施設を尋ねても自分で調べるよう回答された。税金を払っているので福祉を受ける資格がある。
回答:
保護者に寄り添った対応を心がけたい。10月より幼児教育・保育の無償化が始まる。認可外も対象となる。
(国としてではなく町として対応を考えていないのか)
町としての対策は考えていない。

やはり、気になるところです。保育基盤の整備については、昨年12月に保育基盤整備加速化方針で示したばかりですが、保育士の確保というところがネックなのは周知の事実です。『独自の対策を立てなければ保育士を確保できない』質問者たちはきっとそういう意図ですね。私もそう思います。基盤だけではなく、保育士の待遇面の改善が注目されるところです。個人的には、町民の間で一番HOTな話題なだけに、もっと出てくるかと思いました。

行政の対応に対する不満

質問:
行政のレスポンスが遅い。回答期限を設けられないか。数字を出せないか。対応可能という信頼が持てない。
回答:
この場で回答できることは限られており、後日出来る限り早く回答する。
(目処は示すべきではないか。どの段階になったら回答できるか示すべきではないか。)
そういうことも踏まえて検討させていただく。

意見:
マンションの敷地に公園を設けるよう町が業者に働きかけるべき。

意見:
株式会社フジタのような不正を働く会社に一任しないでほしい。

決まったことしか伝えない不確定要素は明言を避ける、といったお決まりの対応に対して厳しいご意見です。ものの本には「公務員は多様なニーズ、様々な状況に合わせた柔軟な対応が求められてきている」とよく書かれていますが、もし、冒頭に町長が言われたように、「ご理解いただきたい」のであれば、本当にそのような対応をお願いします。おざなりな対応をして住民説明会のような場が荒れるのは、ご理解いただきたい。


行政や準備組合(地権者)を支持する意見

意見:
マンションが次々建っているが、急激に人口が増えている訳ではない。人口計画がうまいこといっているので、行政や町議会のやり方を支持したい。

意見:
桜井2丁目3丁目は公共下水道が整備されていない。多くの方は反対するために出席しているのか。そういう人たちは我々が子ども時代に残っていた自然を潰して開発された地域に転居してきた人たちだ。

意見:
現在の広瀬桜井線は片側しか歩道がなく地権者の持ち出しで両側に歩道を整備しようという動きもあり、行政と連動して都市計画を進めている。

意見:
地権者は田んぼを持て余して困っている。一部貸し農園としており、借りている人たちは手伝うと言うが農業はそんなに甘いものではない。口では言うができるわけがない。反対意見ばかり言うのではなく、前向きにとらえてほしい。地権者も高齢化が進んでいる。早く事業を行わなければならない。行政が積極的に進めるべきだ。
(マンションを建てなくても良いのではないか)
(マンションを建てても良いではないか)

地権者や(利害)関係者にとっては是が非でも進めていただきたい開発ですから、当然のご意見ですが、少しきつい表現もありますね。推進派も反対派も敵対する必要はありませんから、落としどころを見つけるような話し合いはできないものかと思います。


大まかには以上の通りです。印象として、参加者は必死、行政の回答はのらりくらりと言った感じでした。
文章では分かりづらい点もありますが、行政の担当者においては、質問者の主訴と異なる内容を長々と回答したり、肝心な部分を回答しなかったりといった態度が見受けられました。もちろん、担当課が勢揃いし、それぞれにより専門的な回答をしようという意図は感じられるものの、責任感の分散(人数と責任感の反比例)も披露してしまったようです。


さて、町長の冒頭あいさつでもありましたが、この住民説明会は公聴会に先だったものです。公聴会まで間がありませんが、二日間の宿題を行政がどれだけ対応してくれるのか、是非ご注目ください。
公聴会の日時は以下の通りです。

平成31年2月14日(木曜日) 午前10時から
ふれあいセンター3階第4学習室

平成31年2月18日(月曜日) 午後2時から
大阪府庁別館7階 都市計画室分室

公述申出もできます。めったにない機会ですので、是非ご検討してみてください。

<島本町都市計画公聴会の申出について>
提出方法
公述申出書を直接提出または郵送
 
提出先
〒618-8570 島本町桜井二丁目1番1号 島本町都市創造部都市計画課
 
提出期限
平成31年2月4日(月曜日)
郵送の場合は、期限までに必着すること